ココロの好きが溢れたら
「陽毬、こいつら俺の幼なじみ。悪い奴らじゃねぇから」
幼なじみだったのか…。
じゃあ、挨拶しなきゃね。
「はじめまして。澤北陽毬です」
ハルの背中から抜け出し、2人に改めて挨拶をする。
「よろしくね」と俊太くんが笑ってくれた。
俊太くんは人懐こそうな人で、なんだか犬っぽい。
「陽毬、昼メシ食った?」
「ううん。まだだよ」
「じゃあ食って帰るか」
え!?
いいの!?
やった!ハルとお昼!!
「後は片付けだけだから、もう少し待ってて」
「うん」
わーい!
何食べようかなぁ?
この時、ハルとのお昼ご飯に浮かれていた私は、沙織さんが睨むような目付きで私を見ていたことに全く気がつかなかった。