ココロの好きが溢れたら
恋話
最近、真緒が変だ。
「………」
「………」
私がじーっと見つめていても気づかないし。
「真緒ー。真緒ちゃーん」
「………」
私がいくら呼んでもぼーっとして反応してくれない。
何かを考えてるってことは分かるんだけど…。
真緒はサバサバしてて、基本悩みを溜め込まないタイプ。大抵のことは何かあればすぐに自分で解決する方だ。
そんな真緒がこんな分かりやすく変になるほどのことと言ったら…。
「あ、長岡くんだ」
「え!?」
長岡くんの名前を出した瞬間、ハッとしたように顔を上げた真緒。
わー…試しに言ってみただけなのに。
図星だったみたい。