ココロの好きが溢れたら


ずっと会いたいと願ってた大好きな人。


写真では分からない彼の声は、どんな声をしているのかな。


ハル。


ハルに早く会いたい。


ソファーに横になりながら、携帯でお気に入りのハルの写真を見ていた時。



「香苗さーん!お待たせっ」



玄関のドアが開く音がして、それと同時に数年前に一度聞いたことのある女性の声が私の耳に届いた。


もしかしてっ…!!


ガバッと上体を起こしたのと同時にリビングに入ってきたのは


「ごめんね、晴翔の部活のことで話し合いがあって遅れちゃった!」



数年前に一度だけ会った時よりも髪が短くなった美智子さんだった。



< 26 / 222 >

この作品をシェア

pagetop