ココロの好きが溢れたら
ドクン。
今までの人生で1番大きく胸がなったんじゃないだろうか。
そろそろ心不全を起こしそうだよ。
それか不整脈だね。
「っ……」
バクバクと鳴る胸を落ち着かせるために心の中でボケても何の意味もなかった。
目の前に本物のハルがいるというだけで、私の胸は治りそうにない。
ブラウンの髪に、少し日に焼けた肌。
アーモンド型の目元とくっきりとした二重瞼。
高身長で鍛えているであろう引き締まった身体。
写真の中の彼、そのままだ。
私の足が無意識に彼に向かって動いていく。
ついさっきまでソファーで倒れてたくせに、なんて都合の良い体だろうか。