ココロの好きが溢れたら
今日は午前中で学校が終わるから、お弁当はいらない。
あ、そうだ。
すっかり忘れていたけれど、今日学校終わりにハルと買い物に行っておいでって言われてたんだ…。
まだハルには伝えていない。
「行ってくれるかな…」
どうやって伝えようかと考えていたら、洗濯機からピーという音が聞こえてきたので、考えることを一旦やめた。
ウッドデッキにある物干し竿に洗濯物を干していく。
その頃にはもう外は明るくなっていて、差し込んでくる日差しが眩しい。
今日はいい天気になりそうだなぁ。
「ハルのシャツ大きい…」
なんて呑気に洗濯物を干していたんだけど。
「こ、これハルのっ…!!」
当たり前だけど、そこにはハルの下着もあって。
お父さんのしか見たことがない男の人の下着に何故かドキドキしてしまった。
私は変態かっ!!
やめろ!嫌われてる上に変態って認識されるのは嫌だよ!!
自分で自分を叱りつつ、なんとか干し終わって部屋の中に戻ると…。
「ハル!?お、おはよう…っ」
なんと。
ハルが私を見ているではないか。
それはもうジーッと。
ガン見レベルで。
え、うそ。
もしかして、さっきの見られてた?
あの変態場面見られてた!?
内心焦りながら冷や汗をかいていたんだけど、ハルは「ん」とだけ答えて洗面所へ向かっていった。
えっと……今のは一体…何だったんだろう?
こっちを見てた、よね?
とりあえず何も言われなかったことにホッと息を吐いた。