"死なないで"なんて、言わないで。
「ご両親が了承して下さったみたいでな。毎日スパルタだそうだよ」
「凄いな……」
曲が終わった瞬間、スケート場にいた人はみんな拍手をした。
しようと思わなくても自然にしてしまうほどの演技だった。
「どーでした?」
「最高だよ」
「前より良かった」
「良かった……」
「茅菜ちゃん。今日はもうおしまいにしようか」
「はい。コーチ、叶逢ありがとうありがとうございましたー」
「お疲れー」
「ちゃんと休めよ」
「了解です」
家に着いたのはのは夕方頃、
いつもならいなかった二人がリビングに座っていた。