"死なないで"なんて、言わないで。
「はい。さっき飲みましたよ」
「そう。目眩はする?」
「あんまりしないですね。今日はいいみたいです」
「良かったよ。あっ、さっき連絡があったんだけどご両親も見に来ているそうだよ」
「えっ!」
「頑張ってきてね」
「はい!」
先生と別れ、1人人気のない廊下で茅菜はしゃがみ込んだ。
体調が悪い訳では無い。
ただ、自分が親に認められたような気がして嬉しかったのだ。
昔から変わらない携帯の待ち受け画像を見てほっとする。