"死なないで"なんて、言わないで。
普通に接してくれる人が大勢いたことに気づくことが出来たから。
しかし夜は眠れないほどの痛みが襲ってくる。
何度も何度もナースコールを押し、対処してもらう。
そんな自分が嫌だった。
こんな私にも親切に対応してくれる看護師さんは大好きだった。
外の様子がわからないまま、1ヶ月がたつ。
茅菜の体はもうボロボロだ。
そんな中、抗がん剤治療が始まった。
長くて綺麗な髪は抜け落ち、まつ毛も眉毛もない。
そして、強い吐き気に襲われ嘔吐を繰り返していく。