"死なないで"なんて、言わないで。

きだるさを隠しながら、スケート場へ向かった。








血を吐いたり、高熱が出たり体が悲鳴あげてる。







自分でも、もう長くはないと気づいている。







まず、高熱が出た時点で入院するのが普通だし、感染病にかかるリスクがあるから無菌室に行くこともあるぐらいだから。











それでも、入院はしない。














「茅菜?茅菜!」







「あ……うん?」








「ぼー、ってしてたでしょ」









「考え事」









「ふーん。まーいいけど滑るから見てて」








「オケ」










以前見た時よりジャンプの精度が上がっており、ステップも完璧だ。







叶逢の長身な身体を活かすように振り付けも変えられている。





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