"死なないで"なんて、言わないで。


みんなは入口に集まり2人を宝石を見るように見つめている。










「あなた。茅菜はあそこに」







「?何をしてるんだ?」









近ずいてきた2人に軽く会釈をすると後ろから慌てたような声が聴こえる。








「桜樹様。お目にかかり光栄です」







「茅菜。何をしている」








「そちらの方は?」








「言ってませんでしたね。私の恋人です」








「えっ!あなたはもしかして」









「改めまして。桜樹財閥の長女、そして跡継ぎの桜樹 茅菜と申します」













さぁ、と顔の血が避けていくのが分かった、







その場にいた人はみんな茅菜を見ている。










それからのパーティーは、大人達も茅菜に頭を下げ、媚を売ってくる。







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