"死なないで"なんて、言わないで。
「うっ」
「大丈夫?」
「うん。ちょっとバルコニーに出ようかな」
「あぁ」
人目をさけ、誰にも見られないようにバルコニーにでた。
肌寒さに腕をさすると、ふわっとブラウズがかけられた。
「これ着とけ」
「ありがとう」
最近、頭痛の回数が増えてきた。
「体、大丈夫か」
「大丈夫ではないね」
「そろそろ喋りなよ」
「いやだ。」
「あの恋人、置いてくのか?」
「恋人じゃないよ。その場の雰囲気的に嫌な感じだったから」
「ふーん」