"死なないで"なんて、言わないで。
「んー、8時開始だから6時くらいに……」
「了解。練習から見学しててもいいの?」
「うん!」
その日の夕方もスケート場で明日の準備をした。
大会前だからか、やけに人が多い。
休憩時間の時、叶逢じゃなくて何故か茅菜がリンクに上がるようにコーチから指示を受けた。
「茅菜。今からお前の自信の滑りをしてくれ」
「へ?なんで?」
「明日お前も試合に出るからだよ」
「は?何言ってるんですか?」
「エントリーしといたんだよ。叶逢と一緒に」
「ごめんね。私が頼んだの。」
「でも、明日は世界大会の切符争いでしょ?私が出ても」
「お前なら大丈夫。2人で取ってこい」