"死なないで"なんて、言わないで。
「ジョンさま!」
「何してんの」
「それが茅菜様がいらっしゃらないのです。先程トイレに行くと言って帰ってこなくなったんです」
「はぁ?お前らなにしてんの」
優しい顔はみるみる怖くなっていき、殺気が漂っている。
殺される、そう思うほど恐ろしい。
「早く見つけろよ」
「「はい!」」
茅菜がいなくなったという情報は2人の耳にも届いていた。
2人とは、両親。
「なんでこんなに手がかかるのかしら」
「まだ若いからな。それより早く見つけろ、手遅れになる」
「そうね。治療ができないのは困る」