"死なないで"なんて、言わないで。
「家だよ」
『入院してるんじゃないのか?』
「ちょっとね」
電話に気を取られていたが、自分の目の前にジョンがたっていたことに気がついた、
思わず携帯を落とし口元を抑えると、
携帯を拾ったジョンは……。
「高貴。ありがとう。助かったよ」
「いえいえ。じゃぁ、またな」
ぶち、と通話を終え携帯をベッドの上に投げる。
ジリジリと距離を詰めてくる。
それと同時に後ろに後ずさりするが背中に壁が着いた。
「なんで逃げたの」
「……」
「答えないんだ」