一生一緒
明らかにその声には怒りが含まれていた。





「…わ、分かんなくていいよ……もう棗たちとは関わらない…」





次の瞬間痛いくらいの力で引き寄せられた。







「いい加減俺を頼れ!!」






力強く抱き締められ石鹸の香りがした。






「お前が何に脅えてるかなんて俺にはわかんねーよ。だからちゃんと言葉にして俺に言え。俺はお前を裏切らないし傷つけない。そして必ず守ってやる。」






私は必死で抗った。






「…っ勝手なことばかり言わないで!!私は!私は……」





離れたくない……






「…私は独りでも大丈夫だから。」








違う……









「じゃぁなんでお前は…………泣いている?」







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