一生一緒
その言葉にドクンっと心臓がなる。




「ねぇ、君は……」






「お前は誰だ？」






殺気を込めた低い声で言う私。






先程までの少女からは考えられないような殺気に男たちが動揺するのが分かる。






現状をさっと確認する。






どうやらここは窓のない小さな地下室のような部屋で中には私の目の前に座っている男以外にも四人の男がおり、皆がバンダナを体の一部分に巻いていた。






「俺たちは竜牙って言う暴走族だ。黒羽最強の男、平道棗を倒すのにお前たちを利用させてもらってる。」






「……そんなことのために…………」






斎を危険な目に遇わせたのか。





ユラユラと立ち上がる。





自分勝手に人の命を弄ぼうとする彼らに怒りが沸く。





結束バンドなんて縛られている両手を捻ると直ぐに外れてしまうのだ。





「っこの女！！！」





一人の男が私に掴みかかるがその腕を逆に掴み自分に引き寄せ鳩尾を思いっきり蹴り飛ばす。





男はうっと唸り壁に激突したかと思えば、ばたんと倒れた。





それを見た残りの四人が口々に喚きながら殴りかかってくる。





怒った相手ほど隙が出来るもので、一人ずつ容赦なく叩きのめした。



< 125 / 213 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop