一生一緒
仲間
私は直ぐに病院に連れていかれた。
そこには既に斎も運ばれて未だ眠っている。
どうやら致死量の睡眠薬を嗅がされ本気で危なかった様だが今は睡眠薬を点滴で流しており命の危機は去ったようだ。
私も頭を殴られていたのでMRI検査を行うも異常はないとのことだった。
しかし頭を怪我している為1日入院となった。
伯と昌廣には倉庫に泊まると無限が連絡してくれた。
個室のベットで休んでいると、環がそっと抱きついてきた。
「…ありがとう、美幸ちゃん。僕、斎が居るのは当たり前だと思ってたから……」
「…私こそごめん、環。……斎を守れなかった…」
「そんなことないよ!美幸ちゃんを守るのが俺たちの役目な……」
「そんなの嫌!。……ただ守られるだけの姫なんて私は嫌。皆が傷付く姿なんて見たくない。私も一緒に皆の横に並びたいの」
そう言うと環がポロポロと泣いて抱きつく。
「…環…………いい加減離れないと棗がキレますよ。」
感動の場面だと思っていたのはどうやら私だけのようで、無限に言われた環はころっと表情を笑顔に変えて離れた。
「ありがとう、美幸ちゃん。」
「え?」
混乱している私は無限に引き摺られるようにして出ていく環を呆然と見送った。