一生一緒
伯の車で待ち合わせの駅に向かう。
「じゃぁ気を付けて楽しんでな!」
そう言って仕事に向かう伯を見送って駅を振り返ると直ぐに棗の姿を見つけた。
ジーパンに黒と白の模様が入ったTシャツを着ている彼は、まるでアイドルのようにとても多くの女性に囲まれており近寄れる状態ではない。
どうしよかと悩んでいると…
「君一人?」
二人組の男に声を掛けられた。
「……」
「スッゴく可愛いね。ねぇこれから俺たちと遊びに行こうよ!!」
「いいじゃん!ひと……」
「退け」
低い、聞いているだけで震え上がりそうな声が間近で聞こえる。
しかし私にとっては聞き慣れた安心する声。
ただならぬ殺気に怯えて二人組の男たちが走って逃げて行く。
「棗。私遅かった?」
途端に先程までの恐ろしい顔から一瞬で普段の無表情の顔に戻った棗。
「大丈夫だ。行けるか?」
何処と無く優しい雰囲気の彼。
「うん!」
自然と繋がれる手。
その手の温もりに心が温かくなる。
「じゃぁ気を付けて楽しんでな!」
そう言って仕事に向かう伯を見送って駅を振り返ると直ぐに棗の姿を見つけた。
ジーパンに黒と白の模様が入ったTシャツを着ている彼は、まるでアイドルのようにとても多くの女性に囲まれており近寄れる状態ではない。
どうしよかと悩んでいると…
「君一人?」
二人組の男に声を掛けられた。
「……」
「スッゴく可愛いね。ねぇこれから俺たちと遊びに行こうよ!!」
「いいじゃん!ひと……」
「退け」
低い、聞いているだけで震え上がりそうな声が間近で聞こえる。
しかし私にとっては聞き慣れた安心する声。
ただならぬ殺気に怯えて二人組の男たちが走って逃げて行く。
「棗。私遅かった?」
途端に先程までの恐ろしい顔から一瞬で普段の無表情の顔に戻った棗。
「大丈夫だ。行けるか?」
何処と無く優しい雰囲気の彼。
「うん!」
自然と繋がれる手。
その手の温もりに心が温かくなる。