一生一緒

悪夢の始まり

朝起きるとクーラーをつけていないのに体がひんやりとした。






段々と冬に近付いてきていることを嬉しく思いながら、顔を洗って朝食とお弁当の準備をする。






しばらくすると伯と昌廣が起きてきた。





「「おはよう、美幸」」と二人が言う。





「おはよう、昌廣さん、伯。」





いつもと同じ会話。






いつもと同じく昌廣が先に家を出ていき次に伯が出ていく。





そしていつもと同じくお皿を片付けて洗濯物を干しいつもと同じ時間に家を出る。






マンションの下では棗がバイクに寄り掛かって待っていてくれた。





「おはよう棗」





挨拶をすればほんの少しだけ分かるような笑顔になる棗。






「あぁ」