一生一緒
空き教室には既に棗とアキラが待っていた。



…と言うより、この二人は毎日をここで過ごしている。




授業を聞かなくても学力には自信があるようだ。




「こんにちは、美幸ちゃん」




アキラの声に私は頷いた。




この空き教室で過ごすようになって段々個々の性格が分かってきた。




斎と環はお互いの事を強く信じて常にお互いを優先にしている。




人懐っこいように見えて実は疑り深く人間の感情に敏感のようだ。




次に敏次。




さっき知ったが留年しているようで見た目も中身もバカで女好きのようだがかなり強いだろう。




無限は副総長と言うだけあって落ち着いており常にパソコンを弄っているところを見るとハッキング系統が担当のようだ。




司令塔のように人に指示を出すのが旨いが言うことを聞かない人間にはかなり厳しい。




アキラは常に微笑んでいてよく斎や環と悪ノリして敏次をからかうがこの中で一番動体視力に優れ、人間観察が趣味のようだ。



彼もまた副総長と言うだけあって人に指示を出すのが上手い。



最後に棗は滅多なことでは口を開かず表情を出すこともないがその存在感はかなり大きく全員一緒の空間にいて自由なことをしていても棗への忠誠心があふれでている。







今さらだがなぜ私は気に入られてしまったのだろう。





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