一生一緒
二階には部屋が三つありその内の一つに入ると中は学園の空き教室のようにテレビやソファー、冷蔵庫があった。




棗は私を抱えたまま1つだけある黒い一人用のソファーに座った。




……え、降ろしてくれないの?





戸惑って少し身動ぎすると棗がいつもの透き通った瞳で私を見つめる。




「……怖かったか?」




「……うん。」私は正直に言った。




「ここは大丈夫だ。お前を傷付ける奴は誰もいない。」




「……」




その言葉にどんな顔をしてよいか分からず顔を伏せた。



そっと冷たい何かが頬に触れる。




驚いて顔をあげれば棗の手が私の左頬に触れていた。




その手の冷たさに私は無意識に自分から頬擦りしていた。




それに気をよくしたのかフッと棗が笑った。



「俺たちを信じろ、美幸。」




「……努力する。」




その返事に棗はまた笑った。




「あーー!!棗だけズルいー!!」




と部屋に入ってきて叫ぶ斎




「棗。下にはある程度説明しておきましたから。」と無限




「皆分かってくれたよ。」とアキラ




それぞれ棗の左右のソファーに座る。




「敏次は?」と棗




「トッシーは環と自分達の隊の副長と話してる。」と斎




「…隊?」私は疑問を口にした。




「美幸さんに黒羽のことを説明しますね。この黒羽の総長が棗で副総長は俺とアキラです。そして幹部の斎と環、敏次。そして残りのメンバーは現在453人います。この残りのメンバーを三つの部隊に分けてそれぞれの部隊の隊長に斎と環、敏次が要るんです。」



私は納得した。そしてこの黒羽の人数の多さに驚いた。

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