一生一緒

アキラが買ってきた調味料を置いていき何袋もある食材を丁寧に出していく。




全く統一性のないバラバラの食材で何に使うのか聞きたくなるようなものまで買われていた。




今夜使うぶんだけ出して残りは全て冷蔵庫に仕舞う私。




手伝うと言ってくれたアキラだが包丁捌きを見てリビングで待機して貰った。






双子が私の動きを目で追いながら話してくる。





「美幸ちゃんっていつもこんな風に伯さんたちに料理作ってるの？」





頷くと





「いいなー、伯さん。」と斎





「伯も昌廣さんも料理下手だから」




「そうなんだー！」とケラケラ笑う環




ふとリビングを見るとパソコンを見ている無限とゲームをしている敏次とアキラ。




棗はずっと私を見ていた。




一瞬目が合ったが見なかったことにして料理作りに専念する。




程なくして、ポテトサラダとビーフシチューと牛肉の野菜巻きが出来た。





斎と環は待ってましたとばかりにせっせとリビングに食事を運ぶ。




「「「「「「いただきます」」」」」」




私はあまりお腹が空いていなかったので少しだけ食べて後はお茶を飲んでいた。




「うっまーー！！！」と敏次




「「美味しいー！」」と双子




「本当に美味しいですよ、美幸さん。実はこの別荘に泊まりに来たのはいいですが食事だけが問題だったんです」と笑いながら言う無限





「今度俺にも料理教えてね、美幸ちゃん！」と美味しそうに食べながら言うアキラ。





「……旨い」珍しく棗も感想を言った。





今まで伯と昌廣にしか作ったことがなく、それが当たり前と思っていたからこんなに喜んでもらえることが嬉しいと思えた。





嬉しくて思わず頬笑むとさらに笑顔が帰ってきた。





初めてのお泊まり一泊目はとにかく騒がしいものとなった。