一生一緒
私は階段に靴を置いて裸足で綺麗な砂浜を歩いた。
砂浜の回りは岩で囲まれておりこの砂浜に来るには棗の家の別荘を通るか海から来るしか方法はないようだ。
ゆっくりと砂浜から海に向かって歩く。
静かな波音とともに海水が足のすぐ近くまで迫ってくる。
思いきって一歩踏み出すと冷たい海水が足を覆う。
「わぁ…!」
思わず声が出て私は笑った。
そっと歩き出すと沈む土に足が捕られ転びそうになるのを慌ててバランスを整える。
それがまた楽しくて笑ってしまった。
初めての海がこんなに楽しいなんて……
どのくらいそうしていたのか、ふと別荘の方を見ると階段に棗が座って私を見ているではないか。
慌てて戻る。
「ご、ごめんなさい。」
棗は無表情のまま首をかしげた。
「……何が?」
「勝手に家から出て……」
「こっちにいるなら気にしなくていい。反対側は駄目だ。」
つまり海にいるのは良いが、通りに出る方の道は駄目だと言うことだろう。
私は素直に頷く。
「…海は初めてか?」
その言葉に勢いよく頷けば、それをみてフッと笑う棗。
何故かそれを見て心臓が大きく鳴ったのを感じる。
「そうか。今日は海で遊ぶか?」
その言葉に私の目は輝いていただろう。
「……いいの?」
「あぁ」
自然と微笑みが出る。
「ありがとう」
その言葉に帰ってきたのは頭の上に乗る大きな手だった。
砂浜の回りは岩で囲まれておりこの砂浜に来るには棗の家の別荘を通るか海から来るしか方法はないようだ。
ゆっくりと砂浜から海に向かって歩く。
静かな波音とともに海水が足のすぐ近くまで迫ってくる。
思いきって一歩踏み出すと冷たい海水が足を覆う。
「わぁ…!」
思わず声が出て私は笑った。
そっと歩き出すと沈む土に足が捕られ転びそうになるのを慌ててバランスを整える。
それがまた楽しくて笑ってしまった。
初めての海がこんなに楽しいなんて……
どのくらいそうしていたのか、ふと別荘の方を見ると階段に棗が座って私を見ているではないか。
慌てて戻る。
「ご、ごめんなさい。」
棗は無表情のまま首をかしげた。
「……何が?」
「勝手に家から出て……」
「こっちにいるなら気にしなくていい。反対側は駄目だ。」
つまり海にいるのは良いが、通りに出る方の道は駄目だと言うことだろう。
私は素直に頷く。
「…海は初めてか?」
その言葉に勢いよく頷けば、それをみてフッと笑う棗。
何故かそれを見て心臓が大きく鳴ったのを感じる。
「そうか。今日は海で遊ぶか?」
その言葉に私の目は輝いていただろう。
「……いいの?」
「あぁ」
自然と微笑みが出る。
「ありがとう」
その言葉に帰ってきたのは頭の上に乗る大きな手だった。