一生一緒
皆を起こさないようにそっと起き上がった。




しかしこの人には何をしてもバレてしまう。




「どうした?」





さっきまで寝ていたとは思えないほどスッキリとした顔をして私を見てくる。





「……か、顔を洗おうと思って」





「…そうか。」





そう言って棗も立ち上がる。





私は音を立てないようにそっと歩いて洗面所に行き顔を洗う。




首もとにひんやりとした感触が触れる。





そっとそれに触れてみるとなぜだか棗に守られているように気がした。




棗から貰ったネックレスがキラっと光る。

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