アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「いいに決まってるじゃん。僕は、つむぎさんと結婚する気なんだから。」

シャンパンを飲む姿が、とてもカッコ良くて、ドキドキしてくる。


何を躊躇う必要があったんだろう。

好きな人に、結婚してほしいと言われて、断る女がどこにいるって言うの?

私はこんな素敵な人に、ドレスを買って貰って。

エスコートされて、手も繋いで貰っていると言うのに。


「……好きです。」

折橋さんの、シャンパンを持つ手が止まった。

「つむぎさん?」

「私、折橋さんの事が好きです。」

会場が賑やかさを保つ中で、私と折橋さんだけが、時計が止まったように、見つめ合った。


「今まで、黙っていてごめんなさい。」

好きな人に好きって言ったら、自然に涙が出てきた。

「ううん。嬉しいよ。」

手が離れたかと思うと、私は折橋さんの両腕の中にいた。


「僕の、奥さんになってくれるね。」

私は折橋さんの腕の中で、何度も何度も頷いた。
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