アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
後に残された私は、首を傾げる。

あの状況で、普通止められる?

それとも、私の体に魅力がないとか?


うわあ……あり得る……


がっくり肩を落としながら、髪を洗い、どうにか立ち直ってバスルームを出た。

すると玄関には、洋服を着た五貴さんが!

「ああ、つむぎ。申し訳ないんだけど、俺、今から出るから。」

「ええ!だって今日は!」

「本当にごめん。また、週末には帰ってくるから。じゃあ。」

それだけを言い残して、五貴さんは家を出て行ってしまった。


へなへなとその場に、倒れ込んだ私を、今度は誰も助けてくれない。

こんなのって、あり?

自分で言ったんじゃん。

今日は、私達が結婚して最初の日だって。


なのに……

なのに…………


初夜なし!?


あまりにもショック過ぎて、私はしばらく、立ち上がる事すらできなかった。
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