アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「後はね。つむぎ以外に、付き合っている女がいると思っている。」

「当たり!」

私は、体を起こした。

「当たりじゃないよ。つむぎだけだって。」


つむぎだけ。

つむぎだけだよ。

こんなにも、私だけって言ってくれているのに、なぜ信じる事ができないのだろう。

答えは、バツイチ・子持ちの事を、昨日まで秘密にしておいたからだ。


「とにかく、つむぎは何も心配しなくていいから。」

朝ご飯を食べ終わった五貴さんは、大きなトランクを抱えて、玄関に向かう。

「じゃあ、つむぎ。また、週末に戻ってくるから。それまでいい子にしてるんだよ。」

「いい子って、子供じゃないのに。」

すると五貴さんは、私の耳元にそっと、囁いた。

「あれだけ激しく乱れれば、もう子供じゃないね。」

私は朝から、顔を真っ赤にした。

「もう!五貴さん!」

「ごめんごめん。じゃあ、行ってきます。」
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