アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
その後、内本さんが五貴さんと、今日の仕事の打ち合わせをしている中、私はポチポチと会議資料を作成する。

ここ1週間、みっちり内本さんに仕込まれたから、やり方は合ってると思うけれど。


二人の打ち合わせが終わったのを見計らって、内本さんに声をかける。

「内本さん。会議用の資料、できました。確認して頂けますか?」

「はい。」

いつもと変わらずに、デスクに歩いてくる内本さん。

よかった。

内本さんは、仕事とプライベートを別ける人のようだ。


「うん。いいんじゃないですか?」

「有難うございます。」

ホッとして、保存を押そうとした時だ。

「って、私が言うと思った訳?」

耳元に聞こえてくる、低い声。

「う、内本さん?」

「ここ、誤字。こことここ、脱字。ここは、もっとイラスト大きく。あっ、ここも誤字。ちょっと誤字多すぎない?」

「えっ……いや、私ではなく、部長達では……」
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