アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
私は社長室の近くにある、会議室の中に入った。

会議の準備って言っても、椅子の整頓とPCの準備しかないんだけどね。

そんな私を、窓際に腰かけながら、益城さんはニコニコ見てる。


「益城さん。こんなの見てて、楽しいですか?」

「うん、楽しいよ。社長の奥さんなのに、こんな雑用やらされるんだってね。」

うっ。

この人の内本さんと一緒で、痛いところ突いてくるな。


「そう言えばつむぎちゃん。まだ空君に会った事ないんだ。」

「空君?」

私は、PCを持ちかけた手を止めた。

「へえ。五貴の子供の名前も知らないで、よく結婚したね。」

益城さんは、一歩一歩私の目の前に来る。

「なんで、五貴と結婚したの?」

「好きだからに、決まってるじゃないですか。」

「なるほどね。好きだから、子供の事は関係なしか。」


いや正解は、結婚した後に聞かされたから、受け入れるしかない、だけどね。
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