アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「じゃあ、もっといろんな事知っても、変わらずに好きだって言えるのかな。」

「はい?」

益城さんを見ても、ニコニコしてばかり。

この人、言っている事と表情が、一致しないかも。

五貴さんもよく、こんな人と友達やってるなぁ。


そんな時、ちょうど会議室の準備が終わった。

「あの……会議室の準備が終わったので、社長室に帰りますけど、益城さん、どうしますか?」

「どうするって、つむぎちゃんが帰るなら、俺も帰ろうかな。」

益城さんはそう言って、背伸びしながら欠伸をした。

本当、暇そう……


私達が会議室から出て、社長室に戻ると、五貴さんが振り返った。

「有我。どこに行ってたんだ。」

「あのちゃんと、デート。」

「あのちゃん?」

すると益城さんは、私の肩を叩いた。

「ねえ。あのちゃん。」


- あの…… -


「あっ!それって、私の口癖!」

「はははっ!」
< 166 / 255 >

この作品をシェア

pagetop