アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
益城さんは、私の顔を見ながら、大声で笑っている。

「有我。あまり、俺の奥さんを虐めないでくれ。」

「虐めてないよ。可愛がってるだけだって。それとも、ヤキモチ?」

イケメン社長二人並ぶと、クラクラしてくる。


「有我。俺はこれから会議だが、終わるまで大人しくしてろよ。」

「してるよ。あのちゃんと一緒に、待ってるって。」

うわっ!

また私の口癖を!

益城さんは、絶対私をからかって、楽しんでる!


「内本さんは、会議に出席するから、つむぎ。有我を頼む。」

「はい。」

すると五貴さんは、私の耳元で、こう囁いた。

「有我には、気をつけろよ。」

「はい?」

スッと離れた五貴さんは、内本さんと一緒に、会議に行ってしまった。

残った私達の前に、ドアがパタンと閉まる。


「あーあ。また二人になったね、あのちゃん。」

私はじーっと、益城さんを見た。
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