アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「はあ?」

- 有我には、気を付けろよ -

五貴さんの言葉を思い出して、私は益城さんから離れた。

さっきからやたら、私に障ろうとするのは、一体何なの?

ドキドキを通り越して、迷惑なんですけど!


「はははっ!」

って益城さん、笑ってるし。

「あーあ、面白い。五貴は、いい人を見つけたな。」

普通だったら、ここで”有難うございます。”とか、言うんだろうけれど、言ったらまたからかわれそうで、何も言いたくない。

「あれ?警戒しちゃった?」

私は、そっぽを向いたまま、黙っていた。

「つむぎちゃん?」

「……警戒しない方が、おかしいと思いますけど?」

「そうか。」

そう言うと益城さんは、コーヒーカップを持って、ソファに戻って行った。


「だったら、ここで話でもしよう。」

だったらって、まだ私を開放してくれないのか。

ううん、ダメだ。

あの人は、五貴さんの友人なんだから!
< 172 / 255 >

この作品をシェア

pagetop