アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
第9話 これが逆ハー?
朝、目が覚めると、隣にはまだ寝息を立てている五貴さんがいた。

よく顔を見る機会がなかったから分からなかったけれど、五貴さんは結構目鼻立ちがはっきりしている方だ。

睫毛も長くて、唇は……

「うーん……」

あまりにも見ていたから、五貴さんは寝返りを打って、背中を向けてしまった。

あーあ。

もっと、五貴さんの顔、見たかったな。


そんな事思っていたら、五貴さんがまたこちらを向いた。

「もう起きたの?つむぎ。」

前髪は跳ねて、目もまた閉じている。

これは、寝言?

それとも、本気で言ってるのかな。


「つむぎ……まだ寝てよう……」

そう言ってまた、寝息を立てている。

私もできればもう少し、五貴さんと一緒に寝ていたい。

だが、もう起きて会社に出勤しなければならない時間だ。


「五貴さん、起きて。」

私は側で、五貴さんを揺らした。

「ええ?もう起きる時間?」

「うん。」
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