アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「ふぅああああ!」

急に大声を出して、激しく寝返りを数回した後、急に五貴さんは起き上がった。

これじゃあ、寝起きがいいのか悪いのか、分かったもんじゃない。

私も起き上がって、ベッドから出た。

「先に顔、洗ってるね。」

「うん。」

ベッドの上で、ボーっとしている五貴さんを置いて、私は洗面台に向かった。


社長とかしている人って、パッと起きる人ばかりだと思っていたけれど、五貴さんみたいな人がいるんだ。

「おはよう、つむぎ。」

大きな欠伸をしながら、ようやく五貴さんも、洗面台に姿を現した。

「ねえ、五貴さんは朝、起きるのが苦手なの?」

「苦手じゃないよ。実家の時は、すぐに起きるよ。」

私は首を傾げた。

あれで直ぐに起きているつもりなんだろうか。

「つむぎと一緒に寝る事に、まだ慣れてないのかも。」

そう言ってまた、大きな欠伸をしている。

「私……寝相悪かった?」
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