アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「かなりね。」

「えっ!?」

自分では気づかない寝相の事で、五貴さんを困らせていたなんて!

「ウソ。困ったのは寝相じゃなくて、寝言ね。」

「きゃああ!」

寝言!?

私、寝言言うの?

そんなの知らない。

と言うか、なぜ前に付き合った彼氏は、その事を言わなかったのか。


そして、この前の初夜の時には、そんな事なかったのか。

「嘘ついても、仕方ないでしょ。これから毎日……おっと、一日置きか。一緒に寝るのに。」

「う、うん……」

今、一緒に洗面台にいるけれど、これが私の顔かと言うくらい、表情が引きつっている。

「ごめんなさい。」

「別に。謝る事はないよ。」

五貴さんはそう言うと、さっさと洗面台から、ダイニングへと移動してしまった。


「おはようございます。」

「おはよう、林。」

朝食は既に林さんが作ってあって、五貴さんは椅子に座ると、早速新聞を読んでいる。
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