アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
次の日も、私は朝、益城さんに会ってしまった。

「おはよう、つむぎちゃん。」

「おはよう……ございます。」

とりあえず挨拶をして、益城さんから一歩離れる。

すると益城さんは、その分私に近づいて来る。

「なんか、俺の事避けてない?」

「いいえ。気のせいですよ。」

気のせいじゃないんだけど、益城さんは五貴さんの友人だし、怒らせるような事はしたくない。


しかも困るのは、私も降りる場所が最上階なら、益城さんも同じ最上階だと言う事だ。

大体、益城さんだって仕事があるだろうに。

なぜ、ここ毎日のように、五貴さんに会いに朝、やってくるんだろうか。


「あの……益城さん、お仕事は……」

「ああ、俺。部下に任せておけば、勝手にやってくれるから。何かあったら責任取るのが、俺の仕事。」

「ああ、そうなんですね。」

よく分かんない仕事内容に、心の中で首を傾げた。
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