アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
折橋さんは、私に顔を近づけた。

「僕はね、これでもつむぎさんを、口説いてる途中なんだよ?気を遣わせておいた方が、僕との結婚を、考えてくれるかもしれないでしょ。」

「ええっ?」

もっと引いた私の前に、頼んだメニューが置かれた。

「わあっ、美味しそう。」

折橋さんの反応に、マックの店員さんも、クスクス笑ってる。

これじゃあ折橋さん、世間知らずだと思われてるかもなぁ。


「どこで食べる?」

「ああ、」

トレーを持った折橋さんと一緒に、一番端のテーブル席に、向かい合わせで座った。

「結構、狭いもんだね。」

「そうですか?マックって、こんなモノですよ。」

私はそう言って、ハッとした。

折橋さん、初マックだったんだ。


「……すみません。」

「ん?何が?」

早速、ダブルチーズバーガーを頬張っている折橋さんを見て、不覚にも、幸せが込み上げて来てしまった。


このまま、時間が止まればいいのに……
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