アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
すると急に、寂しさが襲ってきた。

「結婚できま……」

言ってしまえば、もう折橋さんと会う事も、できなくなってしまう。

なんで、週末婚なんだろう。

なんで、私……


お金持ちの、お嬢さんじゃないんだろう……


「つむぎさん。」

折橋さんは、私を抱き寄せてくれた。

「泣いてるって事は、少しでも僕の事、好きになってくれたって事?」

折橋さんの言葉に、うんと頷きたかった。

「……僕は、焦り過ぎてしまったようだね。」

私は引き離すと、折橋さんは私の涙を、拭ってくれた。

「今、結論を出さなくてもいいよ。ゆっくり考えればいい。」

「折橋さん?」

「なーんてね。正直、もう少しだけ。つむぎさんと一緒にいたいんだ。」


そう言うと折橋さんは、リムジンの中に乗り込んだ。

「乗って。」

私は折橋さんに伸ばされた手を掴んで、またリムジンの中に乗った。


折橋さんは知っている。
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