アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
無事会議が始まって、私はソファーで一段落した。

「会議の準備だけでも、恐ろしい忙しさなんですね。」

はぁっとため息をつくと、後ろからカタカタと、スピード感溢れる音が聞こえてきた。

振り向くとそこには、パソコンに向かって、資料を作っている内本さんが!

おおっと!

先輩の内本さんが休んでいないのに、私が休める訳がない。


私は急いで立ち上がって、内本さんの元へ駆け寄った。

「私に、できる事はありませんか?」

「今はありません。休んでいてください。」

冷たい一言。

こ、これは、どういう意味なんだろうか。

「それともう一つ。」

「はい?」

内本さんはパソコンを見ながら、低い声を出した。


「水久保さんは、本当にこの仕事をする覚悟は、おありなんですか?」

そして響く、キーボードを打つ音。

「今日一日、あなたを見ていて、そう思いました。辞めるなら、今ですよ。」

私は、何も言えなかった。
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