アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「シンデレラ?」

すると折橋さんは、私にウィンクをした。

「えっ?私?」

「そう言う事。」

お店には、カラフルな洋服が並ぶ。

「ドレスはどれかな。」

私が戸惑っている中、折橋さんはどんどん奥へと進む。


「あっ、これがいい。」

それは、青色のシンプルなドレスだった。

「よく……私の好きな色が、分かりましたね。」

そうなのだ。

ピンクとか、ベージュとか可愛い系の色よりも、青とか黒とかのシックな色が好きな私。

でも知らない店員さんだと、はりきって、ベージュ系とか勧めてくる。


「だって水久保って、言うくらいだからね。」

それを聞いて、私はフッと笑ってしまった。

私が青色を好きな事は、名字とは関係ない。

「じゃあ、このドレスに似合う靴やカバンも、チョイスして。あと、アクセサリーも。」

当然のように受け取る店員さんを、私は止めた。


「折橋さん、いけません。こんな……」
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