君にベレー帽は似合わない
どんな服がいいのかわからない。
こんな時、ハルくんはきっと「メグちゃんは何を着ても可愛いよ!」って言うんだろうな。ふふっ、ハルくんらしい。

「何かお探しですか?」
「あ、えっと…かわいらしい服が欲しくて…」
「こちらはいかがですか?」

店員さんが見せてくれたのは、ふんわりとしたワンピース。
私が絶対に着ない系統……

「よろしければ、こちらも一緒にいかがですか?」
「…私に似合いますか?」
「一度、ご試着されてみてはいかがでしょう?」
「あ、はい」

鏡を見る。本当に似合っているのかな?

カーテンを開けると店員さんがニコッと笑いかけた。

「とてもお似合いですよ」

決まり文句だろうけど。まあ、いいや。

「これ、買います」
「ありがとうございます!」
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