君にベレー帽は似合わない
デートの約束
***

「おかえり、ハルくん」
「ただいまー!」

メグちゃんに勢いよく抱きついた。

はぁ、癒される。

夜ご飯を食べながら、明日のデートの計画を立てることにした。

「ねぇ、メグちゃん。明日は新しくできたカフェに行かない?」
「うん、いいよ」
「メグちゃんは行きたいところある?」
「んー…私はハルくんとならどこでもいい」
「…っ、メグちゃん!」

こういうことをサラッと言えるところ。
可愛いうえにイケメンとか、ボクはどうしたらいいの!?

「楽しみだね」
「うん! 今日は眠れるかな?」
「そんなこと言って、ハルくんは秒で寝るでしょ?」
「そんなことないよー!」
「ふふっ、おやすみ。ハルくん」
「メグちゃん、おやすみなさい」


……せっかくのデートだったのに。

次の日の朝、ボクは早くに仕事へ向かうことになってしまった。


「ごめんね、メグちゃん」

彼女を起こさないように、寝顔にそっとキスをして家を出た。
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