ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
『嵐が去ったな』

「本当に」

なんだか疲れたけれど、久しぶりにガッツリ料理をしたので、楽しかった。

やっぱり私は料理が大好きなんだなと、改めて気づいた。

イクシオン殿下は「人は何度生まれ変わろうが、きっと性根は変わらない」と言っていたが、正にその通りなのだろう。

『お主が婚約者の座を守ってくれたおかげで、平穏が戻ってきたぞ』

「あー!」

『どうした?』

「こ、この勝負でわざと負けていたら、私、イクシオン殿下との婚約を破棄できたのに!」

『気づいていなかったのか?』

「うう……!」

だって、漫画みたいに料理バトルする展開なんて、現実世界ではあることではないし。ついつい、燃えてしまったのだ。
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