ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
『そういえばイクシオンだが、お主の実家に直接赴いているそうだぞ?』

「ええ、そんなバカな!」

書簡でのやりとりをするばかりと思っていたのに、わざわざ馬車で三日もかかるアストライヤー家の領地まで行っているなんて。

「ちょっと出かけてくるって、アストライヤー家の領地だったの?」

『みたいだな』

イクシオン殿下との直接対決だなんて。顔が見えない手紙ならまだしも、顔を突き合わせた状態では、きっぱり断られることも至難の業だろう。

今からイクシオン殿下と面会する、実家の父親が心配だ。

『これで、イクシオンのお主との結婚に対する本気度が、よ~くわかっただろう?』

「ううっ……!」

どうしてこうなったのだと、頭を抱えてしまった。(※一日ぶり、二回目の叫び)
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