ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
景色が歪み、一瞬で場所が変わる。
転移先は――豪奢なシャンデリアが輝く大広間。着飾った男女の注目が、一気に集まった。
突然の登場に、招待客が歓声を上げる。
「静粛に!」
美貌の青年が叫ぶと、シンと静まりかえった。
「この白きオオカミが、聖獣リュカオンである。かの存在があり続ける限り、我が国の平穏は続くだろう。そして――」
美貌の青年は、私の手を取った。
腰に手が回され、そっと手の甲に口づける。すると、先ほどリュカオンが出した魔法陣が浮かんだ。「おお!」というどよめきの声が響き渡る。
いったい何をするのだと文句を言う前に、驚きの情報がもたらされる。
「この紋章は、聖獣リュカオンの守護の証である」
美貌の青年がそう宣言すると、「わあああ!」と歓声が上がった。
「紹介する。彼女が聖獣リュカオンが選びし乙女、アステリア・ラ・アストライヤーである。さらに、私の婚約者でもある」
「はあ!?」
私のありったけの抗議を込めて叫んだ「はあ!?」は、歓声にかき消されてしまった。
転移先は――豪奢なシャンデリアが輝く大広間。着飾った男女の注目が、一気に集まった。
突然の登場に、招待客が歓声を上げる。
「静粛に!」
美貌の青年が叫ぶと、シンと静まりかえった。
「この白きオオカミが、聖獣リュカオンである。かの存在があり続ける限り、我が国の平穏は続くだろう。そして――」
美貌の青年は、私の手を取った。
腰に手が回され、そっと手の甲に口づける。すると、先ほどリュカオンが出した魔法陣が浮かんだ。「おお!」というどよめきの声が響き渡る。
いったい何をするのだと文句を言う前に、驚きの情報がもたらされる。
「この紋章は、聖獣リュカオンの守護の証である」
美貌の青年がそう宣言すると、「わあああ!」と歓声が上がった。
「紹介する。彼女が聖獣リュカオンが選びし乙女、アステリア・ラ・アストライヤーである。さらに、私の婚約者でもある」
「はあ!?」
私のありったけの抗議を込めて叫んだ「はあ!?」は、歓声にかき消されてしまった。