幸せな結末
「ただいま」
朝陽が長期の出張から帰宅した。理恵がスーツ姿の朝陽を玄関で迎える。
「おかえりなさい」
理恵は少し朝陽がやつれたように見えた。
「疲れたでしょう」
理恵はそう言って朝陽のカバンを預かる。
「ご飯できてるよ?」
「今日のメニューは何?」
「見てのおたのしみ」
そう言って先にキッチンへ向かう理恵。
朝陽が着替えを済ませてリビングへ向かうとそこには朝陽の好物が並んでいた。
「何かのお祝いか?」
「どうかな・・・?」
理恵は朝陽に心の中を見られないように、気づかれないように微笑みで隠した。

朝陽が頬にたくさんの食べ物を詰め込み気持ちいいくらいにがつがつと自分の手料理を食べる姿を理恵は心に焼き付けていた。
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