幸せな結末

～♪
家の電話が鳴り理恵は電話に出る。
これも湊の指示だった。
「はい。高瀬です。」
『俺、湊。』
「湊。」
『樹の様子どう？無理したり動いたりはしてないか？』
「うん」
『すぐに無理するタイプだから、無理しないように見ててほしいんだ。』
「わかった。」
電話越しでも湊が理恵を心配していることが伝わる。
『術創の消毒してくれたか？』
「それがつわりがひどいみたいで今からバイタルチェックしようと思ってたの。」
理恵の言葉に湊の声のトーンが変わる。
『またつわりはじまっちゃったか。前につわりがひどい時はスライスしたレモンをはちみつにつけたやつは食べてくれたんだ。いつも材料は用意してあるんだけど、作れるか？』
湊の言葉に理恵は”了解”と返事を返した。