幸せな結末
『俺が理恵の隣にいる意味、まだあるか?』

理恵が浴室で倒れて救急車で運ばれたとき言った言葉。

洗い物を終えてソファで眠る理恵の隣に座り、ふと理恵の手を取る。
その手には今も消えない傷がうっすらと残っている。

その傷跡をそっと指でなぞる。

「ごめんな」
そうつぶやきながら。



この傷は俺のせいだ。
俺が理恵を守り切れなかったからだ。

俺がちゃんとしていれば・・・
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