幸せな結末
だからあの時、俺はそう返事するしかなかった。

俺が最後に理恵にしてあげられることだと思ったから・・・。


「ごめんな、理恵」

今、目の前にもう一度理恵がいる。
こうしてぬくもりを感じていられる。その奇跡に感謝をしながらそっと理恵のお腹をさすった。

ここにももう一つの奇跡。
「ありがとう。」
うまれたら何度も言う。

俺たちの子供に生まれてきてくれてありがとうと・・・。

今は直接守ってやれなくても、生まれたら全力で守ると。
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