幸せな結末
「朝陽」
理恵が目を覚ます。
「どうだ?」
「うん。もう大丈夫。ありがとうね。」
「俺こそ。ありがとう。」
俺の言葉に理恵が微笑む。
「なんで朝陽がお礼を言うのよ。」
「・・・そうだな。」
俺がごまかそうとすると理恵は俺が理恵のお腹に乗せていた手の上に自分の手を重ねた。
「もう謝らないで。」
真剣なまなざしでそう言う理恵。

俺の考えはいつでも理恵にお見通しだ。

ごまかして笑うと理恵はこう告げた。
「私、今すっごく幸せだよ?これ以上の幸せがあったら怖いくらい。」
「そうか?」
「朝陽は?」
「俺も、幸せ。」
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